日本の黒い鳥10種を徹底紹介!特徴・生態まとめ【2025年版】

日本で「黒い鳥」といえばカラスが真っ先に思い浮かぶかもしれません。しかし実際には、クロサギやカラスバト、ツグミなど黒い姿の野鳥は意外と多く存在します。
本記事では代表的な黒い鳥の種類やその特徴、そして日本の伝承・文化における象徴性について最新情報を交えながら詳しく解説し、野外で黒い鳥を見かけた際に役立つ知識を提供します。

日本で見られる黒い鳥たち

日本で最も身近な黒い鳥といえば、ハシブトガラスやハシボソガラスなどのカラス科の鳥です。これらのカラスは都会や街中で普通に見られ、特にハシブトガラスは近年個体数が増えています。
また、水辺に棲む野鳥にも黒っぽい種が多く、クロサギ(サギ科)や真っ黒な体に白い顔を持つオオバン(クイナ科)などが代表的です。さらに森林や山地の環境では、クロツグミ(ツグミ科)や大型のクマゲラ(キツツキ科)なども見られます。
また、沖縄や南西諸島にはカラスバト(ハト科)という黒い体の珍しい鳩が生息しており、これも日本独特の黒い鳥と言えます。

カラス科の黒い野鳥

日本にはカラス科の黒い鳥が非常に多く、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ミヤマガラス、ワタリガラス、コクマルガラスなどが生息しています。特に街中でよく見かけるのはハシブトガラスとハシボソガラスです。
ハシブトガラスは体が大きく嘴も太めで、樹林だけでなく都会のビルや電柱にも適応して生活しています。一方、ハシボソガラスはやや小型で嘴が細く、林縁や山地を好みます。これらのカラスは非常に社交的で、仲間同士で鳴き交わしたり協力して食べ物を探したりする習性があります。

水辺で見られる黒い鳥

河川や湖沼、海岸など水辺でも黒い野鳥がよく見られます。例えばクロサギ(サギ科)は名前の通り全身が黒いサギで、特に海沿いの岩場でよく観察されます。また、カワウやヒメウ(ウ科)は全身が暗色で、群れて川や港で魚を捕る姿がよく目撃されます。
冬場にはオオバン(クイナ科)が数十羽単位で飛来し、水面を泳ぎながら水生植物を採餌します。沖合ではクロガモやビロードキンクロ(カモ科)といった黒っぽいカモの仲間が潜水する姿も観察できます。

森林や山地で見られる黒い鳥

山野の自然環境にも黒い鳥は存在します。代表的なのはクロツグミ(ツグミ科)で、夏鳥として本州以北に渡来し、黒い体に白い腹、オレンジ色のくちばしが特徴です。林床で小動物や昆虫を採餌し、美しいさえずりを響かせます。
日本最大のキツツキであるクマゲラ(キツツキ科)も全身が黒く、オスは頭頂に赤い斑があります。シラビソなど深い針葉樹林に生息し、力強いドラミング音で存在を示すため、音で個体を探すことができます。

南西諸島などの黒い鳥

沖縄や伊豆諸島などの南西諸島では、黒い体を持つ珍しい野鳥が見られます。例えばカラスバト(ハト科)はその名の通り全身が黒く、明るい森でもひときわ目立ちます。冬になると、黒い顔と嘴が特徴のクロツラヘラサギ(サギ科)が飛来し、保護区で観察されることがあります。南西諸島固有の環境では数こそ少ないものの、このような黒い水鳥も目撃されます。

黒い鳥の特徴と生態

羽毛の色と光沢

黒い体色は羽毛に含まれるメラニン色素によるもので、紫外線や摩耗に強いとされています。そのため、雨や湿気に濡れてもカラスの羽毛は深い光沢を保ちます。日本語の「鴉の濡れ羽色」という表現にあるように、黒い羽毛には藍や紫がかった艶が出ることがあり、古くから美しいと称賛されてきました。

鳴き声と知能

カラスの鳴き声は「カーカー」や「ガーガー」といった特徴的な繰り返しで、仲間同士の合図や威嚇に使われます。また研究によればカラスは人間の顔を識別して記憶でき、道具を使って問題を解くなど高度な知能を持つことが分かっています。

研究によれば、カラスは人間の表情や特定の人を記憶し、脅かされた経験を長期間覚えていると言われます。また、仲間同士で情報を伝達できる高度な社会性も確認されています。

食性と繁殖

黒い鳥は一般に雑食性の種が多く、何でもよく食べます。ハシブトガラスは果実や昆虫、小動物に加え、人間の残飯もあさります。カワウやヒメウは水中に潜って魚を捕り、オオバンは水草を啄んでいます。繁殖期にはカラスが木の高い場所に大きな巣を作り、通常2~4個の卵を産みます。一方、カワウは海岸や川岸でコロニーを形成し、多数のヒナを集団で育てます。

黒い鳥と日本の伝承・文化

黒い鳥は日本の伝統や文化にも深く根付いています。代表的なのは八咫烏(やたがらす)です。八咫烏は日本神話に登場する三本足の神鳥で、熊野本宮大社の神使とされます。神武天皇の東征を導いた伝説も残るなど、古代から日本人にとって特別な神聖な存在とされてきました。
また黒い鳥は知恵や変化の象徴とされ、民話や童謡にもよく登場します。童謡「夕焼け小焼け」では夕暮れ時に「カラスと一緒に帰りましょう」と歌われ、昔から人々に親しまれてきました。ことわざでは「鴉の濡れ羽色」のようにその艶やかな黒色が讃えられ、一方で「カラスが鳴くと雨が降る」など、鳴き声にまつわる迷信も伝わっています。

八咫烏(神話・伝説)

八咫烏は日本神話に登場する伝説の三本足のカラスです。『日本書紀』によれば、神武天皇が東征する際に八咫烏が道案内をしたと記されています。熊野地方では今も八咫烏が神の使者とされ、太陽神や皇室とも結び付けられる神聖な存在です。現代でもサッカー日本代表のエンブレムに八咫烏が使用されるなど、日本人に長年尊ばれているモチーフです。

ことわざや童謡に登場するカラス

童謡「夕焼け小焼け」では夕暮れ時に「カラスと一緒に帰りましょう」と歌われるように、昔からカラスは身近な鳥として描かれてきました。また「鴉の濡れ羽色」ということわざにあるように、艶やかな黒光りする姿は日本文化でも美徳のたとえにされています。一方で「カラスが鳴くと雨が降る」という迷信もあり、カラスの鳴き声は天気や災厄を予兆するものと考えられてきました。

黒い鳥への被害と共生

黒い鳥、とりわけカラスはその数と適応力から人間社会に深く関わっていますが、同時に問題視される面もあります。都市部ではゴミ置き場にやって来たカラスがゴミ袋を突いて散乱させたり、早朝や夕方に集団で鳴いて騒音被害を引き起こしたりすることがあります。
農村部では果樹園の果実や農作物がカラスに食害されてしまう被害が起きています。これらの問題に対し、多くの自治体や農家では防鳥ネットやスピーカーでの音声追い払い、デコイの設置などの対策が取られています。

ゴミあさりと騒音

都市部で最も目立つのはカラスによるゴミあさりの被害でしょう。家庭や飲食店のゴミステーションでは、カラスが空腹を満たすためゴミ袋をつついて散らかしてしまい、街の美観を損ないます。
多くの自治体ではゴミ袋を透明にする、収集回数を増やすといった対策に加え、ネットや専用カゴを設置してカラスのアクセスを防ぐ工夫も行われています。また夕方や早朝に一斉に鳴くカラスの騒音対策として、住宅街で追い払い作業や音声装置の導入が試みられています。

農作物被害と対策

農村地帯ではカラスによる農作物被害が深刻です。特に果物やトウモロコシなどの収穫期には、多くのカラスが畑に押し寄せて実を突いたり持ち去ったりします。防除対策としては、畑の周囲に防鳥ネットを張る、デコイ(模型)や反射テープを使う方法が一般的です。また電気ショック装置や人間の怒鳴り声を模した音声装置など最新技術の利用も試されていますが、カラスの学習能力が高いため、定期的な工夫が必要です。

共生に向けた取り組み

近年は「カラスは害鳥」という見方だけでなく、共生を考える動きが出てきています。カラスは害虫や残飯の処理に役立つ面もあり、公園に餌台を設置して集めたり、人が近づいても逃げない場所を作るなど、生態系の一部としてカラスを積極的に学ぶ試みもあります。教育現場ではカラスの知能の高さを活用した教材が開発され、生物多様性のイメージを育む題材として人気です。

まとめ

日本にはカラスのほか、水辺や森林に棲む多彩な黒い野鳥が存在します。これらの鳥は黒い体色に由来する特徴とともに、日本の伝承や生態系で重要な役割を果たしています。一方でゴミ散乱や農作物被害といった問題も招くため、正しい知識と対策が求められます。本記事で紹介した内容を参考に、野外で黒い鳥を見かけた際にはその生態や文化的背景にも思いを巡らせてみてください。

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