日本で見られる青い鳥10選を専門家が紹介!【2025年最新版】

日本には瑠璃色やコバルトブルーの美しい羽根を持つ野鳥が数多く生息し、バードウォッチング人気を高めています。
カワセミやルリビタキなど、青い鳥は昔から「幸せの象徴」とも言われ、多くの人々を魅了します。この記事では、日本で見られる代表的な青い鳥の種類や特徴、観察スポットなどを専門的視点で解説します。
各種の情報をまとめ、春夏秋冬に役立つ野鳥観察のポイントをお届けします。

日本で見られる青い鳥の種類とその魅力

日本にはカワセミ、オオルリ、コルリなど、青い羽色が印象的な野鳥が数十種報告されています。
雄が派手な青色をまといメスは地味な種や、オス・メスとも青い種類も存在し、それぞれが独特の美しさを放っています。
これらの鳥は森林や河川、公園などさまざまな場所で見られ、季節や地域によって出現する種類が異なるのが特徴です。

鳥の種類 体色(雄・雌) 主な生息地 見られる時期
オオルリ 雄:瑠璃色 /雌:褐色 山地の混交林、沢沿い 夏(渡来)
コルリ 雄:深青色×朱色 /雌:褐色 山地の広葉樹林 夏(渡来)
ルリビタキ 雄:青・橙 /雌:褐色 高地の林縁や藪 秋~冬(渡来)
カワセミ 雄:瑠璃色 /雌:ほぼ同色 河川や池・湖沼 通年
オナガ 雄:黒頭・尾青灰色 /雌:やや淡色 里山や林縁 通年
ブッポウソウ 鮮やかな青緑×赤橙 林縁の森、公園 夏(渡来)

上の表で紹介したように、日本には青い羽色の個性豊かな野鳥が揃っています。以下では主な代表種ごとに、その生態や魅力を詳しく見ていきましょう。

オオルリ: 森のコバルトブルーの歌い手

オオルリは体長およそ16センチで、初夏に北海道から九州まで森林に渡来し繁殖を行います。
雄は光沢のある鮮やかな瑠璃色の羽根を持ち、雌は地味な褐色です。沢筋の高い梢に止まり美声を響かせる姿は圧巻で、日本ではウグイスやコマドリと並んで「日本三鳴鳥」の一つに数えられています。
主に昆虫を捕食し、早朝の森の谷でさえずりながら活動します。

コルリ: 高山に響く紺碧の囀り

コルリはオオルリに次いで日本でよく知られる青い鳥です。体長はオオルリより少し大きめで、雄は頭部から背面が深い青色、腹部は赤褐色です。雌は全身が褐色系で、遠目には地味ですが、近くで見るとオス同様に青みがかった部分があることもあります。
夏には北海道から九州山地の混交林で繁殖し、高い所で澄んだ声でさえずります。冬は東南アジアへ渡り、まさに旅鳥として知られています。

ルリビタキ: 冬に里山で出会える瑠璃色の姿

ルリビタキは秋から冬にかけて日本各地で観察できる青い小鳥です。全長約15センチで、雄は背中が瑠璃色、胸・脇がオレンジ色、雌は全身茶褐色の地味な羽色です。夏はロシアや中国の高地で繁殖し、晩秋になると日本列島の山地や里山に渡ってきます。人里近くの林や公園でも見られることがあり、比較的警戒心が薄いため近くで観察しやすいのも特徴です。

カワセミ: 水辺の宝石

カワセミは全長約17センチの小鳥で、背中の青緑色と胸のオレンジ色が鮮やかです。日本では都市部の川や池から山間の渓流まで、全国の水辺で一年中観察できます。魚を捕まえるため水面にダイビングする姿は非常に印象的で、しばしば「水辺の宝石」と呼ばれます。木の枝にじっと止まって獲物を狙うことも多く、双眼鏡で注意深く観察すると目立つ存在です。

オナガ: 杵尾の青灰色が美しい群れの鳥

オナガは全長約35センチの比較的大きな鳥で、額から頭部は黒く、翼や尾羽に淡い青灰色が入るのが特徴です。東北から九州までの広い範囲の林縁や公園・里山で群れを作って暮らし、木の実や昆虫を食べます。長い尾を揺らしながら飛び回り、ユーモラスな鳴き声も人気です。群れで行動するため見つけやすく、都市部の緑地でも目にすることがあります。

ブッポウソウ: 森の中の鮮やかな旅鳥

ブッポウソウは全長約28センチの大きめの鳥で、緑がかった青い背中と赤褐色のお腹が鮮やかです。夏鳥として関東以西の本州や四国・九州の山地で繁殖し、森林の縁や田園で飛翔します。虫を空中で捕らえる姿が目立ち、都市郊外の林でも営巣することがあります。近年は生息数が減少傾向にあり、観察にはややレアな存在ですが、その独特の姿はいまも多くのファンを惹きつけています。

青い鳥の生態とその色の仕組み

青い鳥たちに共通する大きな特徴は、その鮮やかな羽色です。しかし羽の青色は実は色素ではなく、「構造色」と呼ばれる光の反射によって生まれます。羽根にある微細な繊維層が光を干渉させ、波長の短い青い光だけを反射します。そのため角度によって色味が変化し、独特の光沢が見られます。鳴き声や行動パターンも多彩で、早朝に美しくさえずる種が多いのが特徴です。

青い羽根の構造色

野鳥の羽色にはメラニン色素が関与することが多いですが、青い羽色はほとんどが構造色です。羽毛の表面構造によって光が散乱し、青い成分だけが強調される仕組みです。このため、同じ種でも光の当たり方で見える色が変わる場合があります。例えばルリビタキのメスも角度によって青みがかった光沢を帯びることがあります。

食性と繁殖の習慣

多くの青い鳥は昆虫食で、木々や草むらの虫を捕らえます。オオルリやルリビタキは主にクモや昆虫の幼虫をついばみ、ブッポウソウは空中で飛んでいる虫を捕らえます。カワセミは河川の魚を狙い、時には甲虫など陸生の生きものを食べることもあります。繁殖期になるとオスは美しいさえずりで縄張りを主張し、メスを誘います。ルリビタキやコルリは低い藪にカップ状の巣を作るのに対し、ブッポウソウやカワセミは樹洞や岩穴、人工の巣箱に営巣することがあります。

鳴き声と行動パターン

青い鳥は美しい羽色だけでなく、独特の鳴き声や行動も魅力です。オオルリやコルリは澄んだ高い声で歌い、谷あいの森に響き渡ります。ルリビタキは「ヒュリリリ…」と連続する鳴き声でアピールし、公園でもよく耳にすることがあります。カワセミは「チィー」「ピッピッ」という鋭い声を出し、水辺でよく響かせます。一般に多くの青い鳥は日中活発で、特に早朝や夕方の時間帯にさえずりが盛んになります。

青い鳥が暮らす環境と季節分布

青い鳥の中には見られる時期が決まっている種と、通年見られる種があります。夏は山地に渡来する渡り鳥、冬には暖かい地域へ移動するものもいます。また、暖かい南西諸島では冬でも本州以南から渡来した青い鳥が見られることがあります。ここでは季節や生息地ごとに、日本で出会える青い鳥を紹介します。

夏鳥として渡来する青い鳥

オオルリやコルリ、ブッポウソウといった鳥は、春から夏にかけて南方から日本に渡来し繁殖します。例えばオオルリは5月下旬頃に渡来し、7〜8月に北海道や本州の山地で子育てする姿が見られます。同様にコルリやブッポウソウも初夏に本州各地の山地に姿を現し、暑い時期に活動を行います。これらの渡り鳥は秋に南へ帰ってしまうため、日本では春〜夏が観察の適期です。

留鳥や冬鳥として見られる青い鳥

一方、カワセミやオナガは日本全国に留鳥として定着しており、季節を問わず観察できます。特にカワセミは都市部の公園や川沿いでも見られるほど分布が広く、通年健在です。冬に渡ってくる青い鳥としては、南方からルリビタキやコルリの一部が飛来し、本州以南の山地で越冬します。またアオサギやゴイサギの中には体に青みがかった羽を持つものもおり、冬の河川や湿地で見かけることがあります。

都市や里山で見られる青い鳥

身近な公園や住宅街でも青い鳥と出会えることがあります。庭園の池や林縁ではルリビタキやイソヒヨドリの姿が見られ、特にイソヒヨドリのオス(青い体)は神社の境内や街のビルの屋根などにとまることがあります。都市部でも木の多いエリアや川辺ではカワセミが飛来することがあり、双眼鏡片手に粘ってみる価値があります。大型の街路樹が立ち並ぶ遊歩道ではオナガの群れが通過することも多いので、空を見上げて探してみましょう。

青い鳥の観察ポイントと出会えるスポット

青い鳥を見つけるには、それぞれの生態に合った場所を訪れることが重要です。ここでは山林、水辺、都市部などで出会いやすい青い鳥と観察のコツを紹介します。

森林で出会える青い鳥

落葉広葉樹林や針広混交林の渓流沿いでは、オオルリやコルリなど山地性の青い鳥を見ることができます。新緑の頃や林道沿いではオオルリのさえずりが響くことが多く、夏の早朝に訪れると出会うチャンスが高まります。また里山の林縁ではルリビタキやオナガが群れで餌を探す姿を見つけられることがあります。森の中では足音を静かにし、鳴き声を頼りに観察してみましょう。

水辺で観察できる青い鳥

河川や湖沼、水辺の公園では、鮮やかなカワセミを探しましょう。川辺の木や杭から魚を狙う姿は格好の被写体です。朝夕の時間帯に訪れると活動が活発になるため、双眼鏡で見張りながら待つとよいでしょう。また池や沼の周辺ではイソヒヨドリやルリビタキが水辺近くの林で虫を探していることがあります。これらの鳥は明るい色をしているため、沼地の藪をじっと見ていると見つかる場合があります。

公園や街中で出会える青い鳥

街中の公園や庭園でも意外と青い鳥に出会うことがあります。林縁や植え込みではルリビタキの鳴き声が聞こえることがあり、落ち葉の間などをじっと見ているルリビタキを見つけられることがあります。石垣や旧蔵の屋根など人工構造物にはイソヒヨドリがよくとまります。鮮やかなオレンジ色の腹部が見えたらイソヒヨドリの雄です。また、街路樹が並ぶ遊歩道に止まるオナガの群れもよく見かけます。散歩がてら耳と目をこらして探してみましょう。

観察のコツ

観察時は以下の点に注意すると出会いやすくなります。

  • 早朝や夕方の時間帯を狙う:多くの青い鳥は薄明かりの時間にさえずりや狩りを活発に行います。
  • 静かにゆっくり近づく:物音を立てず、風下から近づくと警戒されにくくなります。
  • 鳴き声を頼りに探す:オオルリやコルリの美しいさえずりを覚えておくと、所在を確認しやすいです。
  • 双眼鏡や望遠レンズを使う:遠くに止まることも多いので、少し離れた場所から彩りを探しましょう。

青い鳥にまつわる文化と伝説

青い鳥は自然だけでなく文化的にも注目されてきました。特に「幸せの青い鳥」として欧米の童話が日本でも知られており、しばしば幸福や希望の象徴とされています。以下では、青い鳥にまつわる伝説や物語について紹介します。

幸せの象徴としての青い鳥

日本でも「青い鳥」は幸運や幸福の象徴とされることが多いです。これはベルギーのメーテルリンク作『青い鳥』の影響が大きく、チルチルとミチルの冒険譚が広く知られています。また西洋では花嫁がウェディングで青色を身につけると幸せになるというサムシングブルーの風習もあります。こうした文化背景から、「身近にいる青い鳥」に幸せを託して見る人も多いようです。

童話『青い鳥』とその教え

メーテルリンクの童話『青い鳥』では、青い鳥を求めて旅する兄妹が、実は自分たちの家の庭で青い鳥を見つけるという結末が描かれています。この物語は「幸せは遠くではなく身近にある」という教えとして日本でも親しまれ、絵本や学校の授業などで伝えられています。実際の野鳥とは異なりますが、この影響で「青い鳥=幸せ」というイメージは日本でも根強く残り、野鳥観察への関心を高める一端となっています。

まとめ

日本にはその鮮やかな羽色で人々を魅了する青い野鳥が多く生息しています。この記事で紹介したオオルリ、カワセミ、ルリビタキなどは特に人気の高い代表種です。生息地や渡来時期が種ごとに異なるため、春夏秋冬それぞれのシーズンに注意して観察すれば、多様な青い鳥との出会いが楽しめます。
これからバードウォッチングを始める人も、経験者も、自然環境を大切にしながら青い鳥たちの姿を楽しんでください。幸せを呼ぶとされる青い鳥たちとの出会いが、きっと素晴らしい経験になるでしょう。

特集記事

TOP
CLOSE