この時期のキスゲ平は南へ向かう猛禽類や小鳥、長距離を渡るアサギマダラなどが観察できる。集合時間には上空に青空も現れ始め、群れで飛び交うヒヨドリや咲き残ったノコンギクのあいだをフワフワと漂うアサギマダラが見られて期待が膨らむ。
キスゲ平の散策路を進むとメジロの群れが騒がしく梢を渡ってゆく。点々とひょろひょろと伸びたリンドウやアザミの花が目につくものの秋の草花はほとんど盛りを過ぎて、枯野色の斜面が広がる。低木には冬羽に向かってやや茶色味を増したノビタキ。カケスの小さな群れがパタパタと上空をかすめてゆき、3羽のノスリが旋回しながら空高く遠ざかってゆく。
初めは見えていた青空が次第に灰色の空に変わり始めるとともに鳥の姿も見つけにくくなってしまった。昼食の後小丸山へ向かう階段途中の展望デッキまで登るが残念ながら雲のなか、散策路を戻って下山する。
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