日光野鳥研究会

第103回 観察会 報告

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日時:

2009年12月20日(日) 09:00〜15:00

場所:

足尾 久蔵沢

参加者:

13名

【足尾 久蔵沢】

確認できた鳥: トビ・ノスリ・ハシブトガラス・ハシボソガラス・ホオジロ・カシラダカ・カワガラス(囀りも)・セグロセキレイ・ヒヨドリ・ベニマシコ・コゲラ(声のみ)・アカゲラカヤクグリジョウビタキ・シジュウカラ・エナガ
確認できた哺乳類: トウホクノウサギ(足跡)・ニホンジカ・ニホンザル(群れ)

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます

参考:12/20の日光市内の気温と湿度のグラフ
(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−

12月20日(日)

 足尾で鳥の観察と、由井龍太郎さんにデジタルカメラを使った撮影の基本を教わる講座に参加しました。
 9:00に木彫りの里工芸センターに集合し、車に分乗して足尾へ向かいました。
前日まで降っていた雪が残る足尾は、空気もぴんと冷たく、空は青く「何か良さそうな」一日になりそうな予感がしました。

 まず、銅(あかがね)親水公園の滝に架かる橋の上で、シャッター速度・絞り・感度の関係についてお話があり、「滝の水が流れるようにとるには」、などの質問に具体的な例を挙げて解説がありました。
 欄干にあったカモシカのレリーフをモデルにピントの合わせ方に話が及び、水の音に龍太郎さんの声が聞こえにくくなるためか、みんなが先生を取り囲んでレクチャーを受けました。

 滝の落ち口には、カワガラスがとび、いよいよ久蔵沢に沿った観察会が始まりました。

 歩き出してすぐ、雪の上にウサギの足跡を発見し、皆で観察しました。前足の後から後ろ足がついてくる「跳び箱」を跳ぶときのような足跡でした。
稜線上を飛ぶ猛禽類は、トビが多く、時折ノスリが混ざります。冬の順光を浴びて翼下面が美しく見えました。
 空を飛んでいる鳥には、オートフォーカスが定まりにくく、レンズが伸びたり縮んだりりするばかり(?)で、そうしている間に鳥が飛び去ってしまう時があるのですが、そんなときは、あらかじめ鳥との距離に近いと思われる目標物(山の稜線など)にピントを固定しておくとよいということでした。後で、実際に試す場面がありましたので、有効なアドバイスでした。

 さて、沢の河原や対岸にサルが一匹、二匹と見られます。よく見ると十匹以上のサルが、次々と河原から我々が歩いている林道に登ってきました。前方の道には子供を背中に乗せたり、腹に抱えた猿が次々と渡っていきました。意外に足が速いな!と思いました。
 早くも我々の道より上の斜面に陣取ったサルたちは、こちらに背を向けて座ったり、何か食べたりしています。集団である我々に視線を合わせないようにしているのかなと思いました。
 ここで、松田さんが東電池に一人で居た時、大きなサル2頭に威嚇され追いかけられた話をされましたが、一人で居たら、そうならないとは限らないなと思いました。 

 サルのいる斜面には、ホオジロ類、ベニマシコ、ジョウビタキ等が見られました。
 しばらく行くとエナガの群れが頭上を飛んできて、枝のいりくんだ木にとまりました。鳥の動きも速く、枝にピントが合ってしまうので、これを撮影するのは、無理がありました。

 今日は、カモシカも見たいと思い、山肌を探しましたが、発見できたのはシカばかりでした。それも結構遠いものが多く、私などは、撮影に至りませんでした。

 昼食の後は、構図についてのレクチャーがあり、両側を木で囲まれた雪道が、森の中に消えていく場所を例に、どう切り取るかについての話になりました。
 視点を変えて自分がこうしたいという位置を決めるわけですが、結局は、自己の感性がもっとも大事であるということになりました。
 その場所から折り返して、帰路になりました。

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 行きにサルの斜面で見たと思われるジョウビタキ?が河原に現れ、しばし撮影会のモデルを務めてくれました。
 また、沢ではカワガラスがぐぜるようなさえずりを長く続けていました。2月頃にさえずり始めるのが普通らしいので、気の早い青年なのか、それとも他に訳があるのか興味深いところです。カワガラスの声を録音したり、遠くの雪山の斜面を念入りに調べたりしながら、探鳥会を終了し、龍太郎さんが、今日一日の講座を閉めたところで、「木彫り」の駐車場へ戻りました。

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 鳥あわせの後、15:30頃の解散となりました。

観察できた鳥・動物(一部)


アカゲラ

ジョウビタキ

カワガラス

カヤクグリ

トビ

ニホンザル

【報告: TY】
【写真: YR、MM、IT】


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