日光野鳥研究会

第100回 観察会 報告

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日時:

2009年7月12日(日) 9:30〜15:00

場所:

奥日光・戦場ヶ原

参加者:

29名

【戦場ヶ原】

確認できた鳥: アマツバメ・キセキレイ・サンショウクイ・モズ・アカゲラ・エナガ・シジュウカラ・ゴジュウカラ・ヒガラ・キビタキ・ノビタキ・コサメビタキ・ホオジロ・ホアカアカ・アオジ・ウグイス・ニュウナイスズメ・ビンズイ・カッコウ・ノスリ・フクロウ・ハシブトガラス
声を聞いた鳥: ウソ・ミソサザイ
確認できた花 木本: バイカウツギ・カンボク・ホザキシモツケ・ノイバラ・ミヤマウグイスカグラ(実)
確認できた花 草本: ミゾホオズキ・ノハナショウブ・アヤメ・ダイコンソウ・ノアザミ・ニッコウアザミ・クルマユリ・イブキトラノオ・オオヤマフスマ・カラマツソウ・サワギク・ミズチドリヤマオダマキ・ハナニガナ・クガイソウ・ハクサンフウロ・ニッコウキスゲ・ウツボグサ・ミツバツチグリ・ツレサギソウの仲間(ヤマサギソウ?)・サギスゲ(実)・ナンテンハギ
確認できた昆虫: 蝶:フタスジチョウコチャバネセセリヒメキマダラセセリミドリヒョウモン・ギンボシヒョウモン・ウラギンヒョウモン・クジャクチョウ・クロヒカゲ・ヒカゲチョウ・ヤマキマダラヒカゲ・トラフシジミ・ゴイシシジミ・スジグロシロチョウ・イカリモンガ(蛾)
蜻蛉:アキアカネ・シオカラトンボ・ダビドサナエ
その他:ジョウカイボンの仲間バッタ

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます

参考:7/12の日光市内の気温と湿度のグラフ
(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)

参考:7/12のアメダス(奥日光)のデータ(gif画像)
7/12のアメダス(奥日光)のデータ(PDF)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−

7月12日(日)<第100回記念観察会>(記 福田会長)

 はじめに会員の皆様、100回の観察会おめでとうございます。松田先生、事務局のスタッフの企画により季節にあった場所設定や県外にも目を向け、又Iさんと行政の係わりで催される日光野鳥研究会の事業展開を素晴らしく思います。ご苦労様です。

 処々奥日光は昭和42年から8年間、中禅寺湖、湯川、湯ノ湖の水と自然の中で暮らした思い出の所です。特に鳥に関する事は昭和45年の冬、菖蒲ヶ浜の池の所にオジロワシが来ていた時にはびっくりした。当時知床にオジロワシを見に行こうと思っていたので、これで旅費がいらなくなった事と、オジロのワンシーンが今でも焼き付いています。さてレポートですが今日は土曜日、バーボンロックで報告します。

 T予報官による天気予報を受け、スポッティングスコープを肩に、ビノキュラーを首に、手にはカメラをいざスタート。国道を渡ると赤沼から流れる小川の向こうにアカゲラの幼鳥を松田さんが指さす。すごい!瞬時に幼鳥だと、スワロフスキーか?・・・感心。
なるほどそのアカゲラはカラ松の腕木の上をチョンチョンと移動している。まだ脚に筋力がないのだ。象徴的なウッドペッカーになるのは秋のころなのか。小休止、僅かなバーボンが切れました。

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 次にエナガ、実にこの鳥はかわいい。細い枝先にぶら下がった様子は他の鳥にない小鳥だ。これから秋にはエナガ、ヒガラ、コガラ、シジュウカラなどが群になって飛ぶ森は豊かさがある。
 ニュウナイスズメ、これも奥日光の特徴的な鳥だ。湯ノ湖に流れ込む白根沢付近に多く群れている。
ゴジュウカラ、これも比較的標高の高い所に住む鳥。ミズナラの逆さ走りはb1。ゴジュウカラより早いのは4WDのリスだ。彼らの逆さ走りはF1レーサーみたいに速い。以前、用水堀清掃時にクルミを10個ほど山にして置いておき、帰りにと思ったら・・・。不思議だクルミがない。まったくクルミが似合う動物で愛らしい。

 ほどなく行くと湯川に出る。以前の湯川は深くて、青木橋より下流では長靴では1ヶ所も渡れる場所はありませんでした。無論、水生植物、魚類、カモ類、カワガラスも住みにくくなっている。情景的には変わっていないが、チョット寂しい。

 ヒガラ、小さくて小まめに動き良くさえずる。4種類に鳴き分ける。
  1、 チョピチョン・チョピチョン・・・
  2、 チョピイーン・チョピイーン・・・
  3、 チョピイ−・チョピイー(ピイーは短い)・・・
  4、 チョロピイー・チョロピイー・・・

 若い頃、菖蒲ヶ浜の近く岸ヶ淵のモミの木のテッペンで湖水に向かって良く鳴くヒガラが居た。1を36回位。早朝、湖水の上からの目ざめの鳴き声がなつかしい。

 余談、思い出の鳥とのシーン、ベスト10
 1、中学2年、オオルリとの出会い、それから鳥好きに。
 2、中禅寺湖の赤岩でヒガラの水浴び。木漏れ日の岸辺での水浴びを船から見たシーン。水滴がバレーボール位い大きさにキラキラ光り、その中のヒガラが実に美しかった。
 3、先のオジロワシ。 
 4、イヌワシの2羽でのハンティングシーン。1羽が上空から急降下、ウサギを追い出しもう1羽が捕らえる方法。実に雄大だ。
 5、昭和55年の頃、足尾にて遠くから大きな鳥が頭上の方に向かって来る。すかさずビノキュラーを、アッ!すごい大きい。アッ!嘴がマッ黄色だ。両翼をいっぱい広げ、頭を下げギロッとした目、オオワシだ。その日は1日中興奮していた。
 6、イロハ坂左側の沢にてヤマドリハンティングの時。愛犬イングリッシーセッターのローラがヤマドリの匂いを取って、ヤマドリに近づく、その時上空からローラに向かって来る影が。やられるかと思った瞬間Uターンし上空に飛び去った。たぶん犬が白系だったのでウサギと間違えたのだろう。無論ヤマドリも立派な尾を見せて飛び去ったシーンはホットな思い出。初めてのクマタカとの出会いでした。
 7、標高1300m位、雲一つないブルースカイ。前夜まで降った雪、立ち枯れたナラに止まるアカゲラ。際だった赤が映える。このシルエットが美しかった。
 8、小倉山にて。山桜の木のウロに溜まった水を20羽位のイカルの群が順番に水を飲むシーン。イカルは仲良しグループなんだと感心しました。
 9、小倉山にて、「月・日・星・ポイポイ」あれ、サンコウチョウだ!長い尾をたなびかせて飛ぶ。思わず追いかけてしまった。しばらく見ていない。宇都宮に居そうなので見に行こうと思っています。
 10,笑い話。中禅寺湖に釣りに行った時の事。夕暮れ、エサを付け遠投しようと大きく釣竿を振り込んだ。あれ、後ろの木に掛けたかなと思ったら竿が引いていく、こんどは前の方に引く。思わずリールを巻き取る。鳥が掛かってしまった。
以上ベスト10です。

 さて本題に、湯川に掛かる橋を渡り小田代に向かう。どうやらT予報官の言う通り雨はもちそうだ。ミズナラの自然林を進む。キビタキ、コサメ、ウソ、サンショウクイ、ホオジロ、遠くにカッコウが鳴く。モズも居たがカッコーのカッコーの巣だ。戦場ヶ原が見渡せる所に来た。ノスリが舞う。ノスリの狩りの方法は木々から木々に移り、主に野ネズミを捕っている様です。そして「あっ」と言う間に食べてしまう。遠くに戦場ヶ原ならではのホオアカ、ノビタキ。スポッティングスコープの出番だ。ノビタキも縄張りがあるのだろう、飛び去ってもまた同じ立ち枯れの所に止まる。戦場ヶ原に来たな〜、と感じる2種類だ。

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 昼食後小田代ヶ原に。観察会担当のYさんも時間通りに進まないので急遽小田代ヶ原からバスで戻る事に変更。小田代ヶ原に着く。ホザキシモツケ、ノアザミ、ノハナショウブ、アヤメ、ハクサンフウロ、ニッコウアザミ・・・等々。オーバーに言えばペルシャ絨毯の様。そんななかI博士。植物、花、蝶に関しての知識はすごい。ヒメキマダラ、コチャバネセセリ、ゴイシシジミ、ミドリヒョウモン・・・等々。私も勉強しよう。博士と言えばKさんのダンナさんは博士号を取得している。是非機会がありましたら魚の話を聞かせて下さい。バスで赤沼駐車場に戻り、鳥、花、チョウ合わせ。全員集合で記念写真。奥日光の自然は素晴らしい。是非又観察会をお願いします。

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観察アルバム

アカゲラ ゴジュウカラ ホオジロ ビンズイ
ゴイシシジミ コチャバネセセリ クロヒカゲ ヒメキマダラセセリ
フタスジチョウ ミドリヒョウモン クルマユリ ノアザミ
ノハナショウブ ホザキシモツケ ミヤマウグイスカグラ ヤマオダマキ

【報告: FY】
【写真: OI、IT、YR、TK、BY】


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