日光野鳥研究会

第76回 観察会 報告

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日時:

2007年5月20日 9:00〜16:00

場所:

稚児ヶ墓(女峰山・黒岩尾根)

参加者:

15名

【今市ダム】

確認できた鳥: オオルリ・ヒガラ・キビタキ・ウグイス・メボソムシクイ・ノスリ・ゴジュウカラ・シジュウカラ・コガラ・カケス・ヒヨドリ・ハシブトガラス・ヤマガラ・キセキレイ・クマタカ(木彫りP)
声を聞いた鳥: ジュウイチ・ツツドリ・センダイムシクイ・コゲラ・アオゲラ・アカゲラ・ホオジロ・アオバト・エゾムシクイ?
観察できた樹の花: ヤマツツジ・トウゴクミツバツツジ・シロヤシオ・ミヤマザクラ・ウワミズザクラ・ズミ・オオモミジ・ハウチワカエデ・ミズナラ・コナラ・アオダモ・レンゲツツジ(蕾)・トチノキ(蕾)・コアジサイ(蕾)・マユミ(蕾)
観察できた花(草本): ミヤマハコベラショウモンカズラ・マルバスミレ・ミツバツチグリ・ユキザサ・ウスバサイシン・ギンリョウソウ・ツボスミレ(ニョイスミレ)・トキワナズナ・キランソウ・ツクバキンモンソウ・ムラサキサギゴケ・ルイヨウボタン・ヤマブキソウ・コンロンソウ・チゴユリ・タチツボスミレ・フモトスミレ・マムシグサの仲間・ハルトラノオ・トチバニンジン(蕾)
観察できた昆虫: ウスバカゲロウの幼虫・ハンミョウの仲間・シラフシロオビナミシャク
観察できた生き物ほか: ツキノワグマの糞・クマ剥ぎ・ニホンシカの糞・ニホンシカの角・テンの糞・タゴガエル(声)・キクガシラコウモリ?(木彫りPのトイレ)

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます

参考:5月20日の日光市内の気温と湿度のグラフ
(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−

5月20日(日)

 日差しがあって、雨が少しパラつく天気の中集合した。
15名という参加者で、滝尾神社から歩き、ヤマツツジの稚児ヶ墓へというコース。
この季節で定番のハイキング、私は2度目の参加になった。
集合場所のトイレで男性便所にはコウモリがぶら下がっているというので覗きに行く。近くで見ると、思っていたよりも小さい、ビックリだったようで飛び回りはじめた。

 また、女性用トイレには窓の外枠にキセキレイの巣があり、中は見えないけれど、親が来るとヒナが鳴いていた。
そして、集合した広場ではクマタカが高く飛ぶ姿も見ることができ、何だか期待できそうな始まり。

 車で滝尾神社まで分乗して行き、そこから石畳を歩き始める。
薄暗い森床にラショウモンカズラ、ヤマブキソウの黄色が目立った。

 行者堂から急勾配の林道ではタゴガエルの声を教えていただく、実は小さなカエルらしいけれど、声は響き渡っていた。
足元にはユキザサ、チゴユリ、フモトスミレの花などがわずかに咲いていた。

 針葉樹の森を終わって、尾根筋に出る。
 あとは傾斜もゆるやかで新緑のみずみずしいシラカバやコナラ、カエデなどの明るい林を賑やかにおしゃべりをしながら歩く。

 動物の落とし物を識別したり、幹の皮をバナナのように剥いだ犯人当てをしたり。
 新緑のオオモミジ、オオイタヤメイゲツ、イタヤカエデなどその都度教えていただき、すぐに忘れてしまう。

 鳥は少なく、カラ類の声やメボソムシクイ、センダイムシクイ、キビタキ、ウグイス、ジュウイチ、ホオジロ、ツツドリの声など。
お目当てのヤマツツジがあちこちに見えはじめ、思わず足が止まってしまう。

 ズミとミヤマザクラの花はちょうど見頃だった。ヤマツツジも微妙に赤が濃いのや薄いのがある。その中にミツバツツジ、シロヤシオが混ざる。

 もう少し上の方ではヤマツツジは蕾が目立った。暖かいから今日、一気に咲いてくれる、…ことはなさそう。
キビタキの声が近いけれど、目をこらしても姿は見られなかった。

 ツツジの下でお待ちかねのお昼ご飯、のんびり食べていると風が予告通り吹いてきて、少し肌寒くなる。
帰りはちょっと言葉少なく、…でもない人も。

 笹の広がる尾根ではヤマツツジが広く群生していた、そのまま満開まで待っていたくなる。その中ですくっと立つシラカバの幹の白は眩しい。(このへん順序があいまい)

 途中から来た道に戻る。立派なシカの角を片方だけ拾ったラッキーな人も。
何に使うかで、真剣な議論が続いた(?)

 殺生禁断境石に戻ると、ひとしきりこの石をどこから運んだか、上から降ろした、そこにある石を彫ったなどとみんなの推理が続く。
大きな石でたいへんそうなわりに使われ方はあまり重厚ではないような。
クマザサ(ミヤコザサ)の群生する斜面を見下ろすと、幾何学模様でそれなりにきれいだった。
休憩の行者堂では大木のそびえる遠くでツツドリの声がひっきりなしに響いていた。

 滝尾神社まで下りると、オオルリの姿を見ることができた。分かりやすい性格で、モミの木のてっぺんにクリスマスの飾りのようにすくっと止まり囀っていた。

 オオルリを十分楽しんでから車に分乗して集合場所へ戻り、鳥あわせをして解散。

 雨にも遭わず楽しいハイキングでした。

【報告: OT】
【写真: OT、AM、YR、IT】


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