日光野鳥研究会

第66回 観察会 報告

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日時: 2006年6月18日 9:00〜17:00
場所: 奥日光 光徳・金谷ホテル周辺
参加者: 計17名

【光徳】

確認できた鳥: コサメビタキアカゲラニュウナイスズメ・キビタキ・ヒガラ・アマツバメ・ビンズイ・キセキレイ・ハシボソガラス
声を聞いた鳥: ホオジロ・ウグイス・カッコウ・ホトトギス・ゴジュウカラ・ハシブトガラス
観察できた草・木の花: 草本:マイズルソウ・ウマノアシガタ・ツマトリソウ・ギンリョウソウ・シロバナノヘビイチゴ・オオヤマフスマ・ミツバツチグリ・ハルザキヤマガラシ・カラマツソウ・ワタスゲの穂(種子)・フデリンドウ(蕾)
木本: レンゲツツジ
観察できた昆虫: 蝶:スジグロシロチョウ・ヤマキマダラヒカゲ・カラスアゲハ・ミヤマカラスアゲハ(春型)・コチャバネセセリ
蝉:エゾハルゼミ
観察できた両生類: ヒキガエルの子供?
その他: シモツケババヤスデ

【金谷ホテル周辺】

確認できた鳥: トビ・オシドリ♂♀・キビタキ・ニュウナイスズメ・スズメ・イワツバメ・サンショウクイ・アカゲラ♂・シジュウカラ・ハシブトガラス・エナガ・ヒガラ
声を聞いた鳥: カケス・センダイムシクイ
観察できた草・木の花: 草本:ヤマハタザオ
木本:ツルアジサイ・サルナシ(蕾)
観察できた昆虫: 蝶:アサギマダラ
観察できた魚: ワカサギ

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます

参考:6/18の日光市内の気温と湿度のグラフ

(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−


6月18日(日)

 朝の天候は曇り。木彫りの里駐車場に9時に集合。専任気象予報士のTさんの忠告により、当初予定していた雲竜から奥日光に場所を変更して光徳の駐車場で車を降りた。

 薄日が差してエゾハルゼミの大合唱の中を散策開始。駐車場脇でハルザキヤマガラシの黄色い花、奥にカラマツソウの白い花を見ながら広場から光徳牧場の周辺を散策。初めは明るい林の中を進む。遠くにホトトギスやカッコウの声を聞きつつ、コサメビタキやキビタキを観察。囀りは聞こえるけれどもなかなか姿を捉えることができない一方で、ミヤマカラスアゲハレンゲツツジの朱い花に戯れたり、ヤマキマダラヒカゲが飛び交って私達を楽しませてくれた。エゾハルゼミの羽化やウマノアシガタの黄色い花も足元で見ることができた。

 次第にミズナラの薄暗い林に景色が変わっていく。ミヤコザサの根元からギンリョウソウが生えているのを見つけると、あちこちに白い姿を見ることができた。ギンリョウソウの花はとてもよい香りがするという話が出て、本当によい香りがするかどうか確認しようとしたけれど判らなかった。その隣にはフデリンドウの蕾もあった。また、枯葉の中からヤスデを見つけて足の数の多さと赤い色に驚いて様子を観察した。

 ミズナラの林を抜け、ぽっかりと明るく拓けた場所に出た。若緑にレンゲツツジの花の朱とワタスゲの白が映えて美しかった。ここではビンズイのさえずりが聞けたが、大粒の雨が降り出し、道も行き止ってしまったので、諦めて駐車場まで引き返した。マイヅルソウ、シロバナノヘビイチゴやオオヤマフスマの白い花、ミツバツチグリの黄色い花が道端に咲いていた。小さなアズマヒキガエルを捕まえて観察し、Sさんが記念撮影をしようとしたところ逃げられてしまった。残念。

 車で移動して、中禅寺湖畔のボートハウスで昼食を摂る。Sさん手作りのおいしい差し入れを皆で味わった。ボートハウスの欄干にニュウナイスズメが止まってポーズをとってくれた。オシドリの番いが湖を横切り、山の稜線にはトビが飛んでいた。湖では釣りを楽しむ人があちこちにいて、水中に小魚がたくさんいるのを確認できた。

 昼食後は雨が止んだので、ボートハウス側の金谷ホテル裏の林を散策することになった。アサギマダラがふわふわと飛び、足元にはムラサキサギゴケの花が咲いていた。ツルアジサイやヤマハタザオの花、サルナシの蕾があった。小雨が降っていたため、エゾハルゼミの鳴声に邪魔されずキビタキ、サンショウクイ、センダイムシクイ、エナガ、ヒガラ、シジュウカラといった鳥の囀りと枝を飛び回る様子を楽しむことができた。それでもなかなか姿を捉えることが出来なかった。折り返した辺りではアカゲラを見た人達もいた。途中にある池で白いマスが泳いでいるのを眺めて戻り、金屋ホテル出口辺りではキビタキが枝に止まっているのを多くの人が観察できた。お天気にはあまり恵まれなかったが、色々な場所をまわって初夏の奥日光を楽しむことができた一日だった。

キビタキの声(金谷ホテル周辺)>

【報告: NM】
【写真: IT,YR,ST】
【録音:
 TK】


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