日光野鳥研究会

第61回 新年会+ミニ観察会 報告

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日時: 2006/1/14-15
場所: ペンショントロールの森(日光霧降)
参加者: 計29名

【霧降分譲地内(1/15)】

確認できた鳥: コガラ・ヤマガラ・ヒガラ・シジュウカラ・トビ・マヒワ(群れ)・キクイタダキ・ハシブトガラス・ハシボソガラス・カケス・アカゲラ・コゲラ・キバシリ・アトリ・ヒヨドリ・ホオジロ・シメ・ノスリ
テングチョウ
確認できた昆虫: テングチョウ

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参考:1/14〜15の日光市内の気温と湿度のグラフ

(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−
(大きいサイズの会場スナップは会員ページでご覧ください)


1月14日(土)〜15日(日)

 今年も楽しみにしていた新年会の時期になった。今年は過去最大の29名の方々が参加されることになった。正確には会場のトロールの森のWさんご夫妻も会員だから31名ということになる。そのうち27名がお泊まり。会場のトロールの森の定員ギリギリである。
 例年になく寒い日が続き、道路状況が心配であったが、年末に積もった雪が道路わきに残っている程度で、去年のような大雪にはならずにすみそうだ。これならば万が一、FF車の後輪にタイヤチェーンをつけてもあの坂を登ってこられそうで一安心。
 食材と飲み物の心配はしていない。トロールの森のおいしい料理のほか、千葉県民のつくる「しもつかれ」、本場「八街産の落花生」、つくば直送の「のっぺ汁」、つくば娘が毎年差し入れてくれるおいしいケーキ、さらに皆さんが毎年持ち込んでくれるたくさんの手料理やつまみ、それに日本酒、焼酎、地ビールなどを期待しているからだ。
 でも、もし飲み物の差し入れがなかったらたいへんなことになる。というのも飲み物はほとんど用意していないからだ。もし不足したときには袋だたきにあいそうだ。これまでの新年会の実績を考えれば不足したことは一度もなかったので皆さんのご厚意を信じて、会では唯一生ビールを用意することになる(毎年同じですが・・)。しかしその生ビールの量が毎年問題となる。最初の新年会のとき、冬で寒いし生ビールもそれほど飲まないだろうと15Lだけ用意したところ、これが足りなくてすごく寂しい思いをしたことがある。その寂しさを二度と味わわないために、それ以降の新年会の生ビール量には細心の注意を払ってきた。しかし、去年は15Lを残してしまい失敗。でも今年はメンバーも酒豪揃いだし人数も多いからきっと不足するものと考え、15L×2にするか、20L×1にするか悩みに悩んだ末20Lに決定。レポートも北○さんにお願いすればいいし、準備万端だ。でもなぜか私がそのレポートを書いているかというと、それは後述。

ペンショントロールの森

 前置きが長くなってしまった。
 そんなことで、準備は完璧、当日を迎えた。
 さて、当日は生ビールのセッティングがあるので(こればっかりですが)、少し早めに到着。すると既にNさんやKさんがチェックインしていて風呂上がりのビールをたしなみながらくつろいでいる。私も早くそうしようと大急ぎで庭に残っていた雪をかき集めてビールサーバに詰め込む(氷や雪で冷やす生ビールサーバです)。
 あいにく冷たい雨の天気となったが、野鳥研専属の気象予報士様のピンポイント予報によれば、明日は間違いなく晴れるという。明日は天気次第で近くを散策しようかなどと話があったので気がかりだ。
 年末年始に降った雪が日陰にたまっている。会場のトロールの森には去年は工事中でブルーシートで覆われていたところに、新しい建物ができていた。音楽室を増築したそうだ。音楽室にはグランドピアノやチェンバロが常置され、音楽合宿利用者やミニコンサートを開催するために増築したそうだが、今晩の野鳥研新年会の二次会場でもある。。一次会から二次会への移動は10秒くらいだろうか。とてもいい環境で二次会場まで用意してくださったトロールの森のWさんのご厚意には改めて感謝したい。

 開始時間の午後6時前にはほとんどの人が予定どおり集まり新年会は開始された。毎回のことだが、始まってすぐに大いに盛り上がり、あちらこちらで鳥の話、自然の話、それに八街産と中国産落花生の食べ比べなどなど。
 皆さんが差し入れてくれたたくさんの手作りのつまみが実においしい(残念ながら千葉県民産しもつかれは差し入れられなかったが、その代わりに本場河内町産しもつかれはたっぷり味わえた)。そして会長が持参してきたヤマドリの見事な尾羽、それと後にOさんが剥製にしたオオコノハズクの死体なども酒の肴?になり、充実した時間があっという間に過ぎる。盛り上がった一次会の宴も、9時頃だっただろうかKさんの締めで終結した。

 毎回思うことだが、野鳥研の新年会はほんとに楽しい。さまざまな宴に出席する機会が多いが、気のあった仲間とこんなに楽しい時間を共有できるというのはこの歳になっても滅多にない。いつまでも大切にしていきたい仲間たちだとしみじみ思う。

 さて、そこからがまた長く楽しいひとときだった。一次会会場となったダイニングルームから外に出たところにある音楽室で二次会は始まった。二次会とはいっても場所を移して一次会がそのまま延長されたような感じだ。
 会場に入るとまず目についたのが、予想外のウェルカムボード。二次会場に移った我々を歓迎する色とりどりの字で言葉がびっしり書き込まれており、すごいイラストもある。一体だれがこのような気の利いたことをしてくれたんだろう。でもよくよくみると、そのボードはどうも特定の会員に対して歓迎の意を表したもののようである。それは以前から、とても若い女性(つくばと日光の)に根強い人気を誇るT氏を褒め称える内容であった。いつもながらT氏の人気には脱帽してしまう。

 一時会場で残ったつまみも飲み物もまだたっぷりある。ここでもまたいろいろな話に花が咲き、ゆっくりと楽しい時間を過ごした。

 しばらく経ってから、一次会で飲めなかった誰かが差し入れてくれたスコッチを探したところ、なんと空になっている。ああ、楽しみにしていたのに飲まれてしまった!、ととても残念な気持ちになったが、後に、差し入れてくれたSさんから「しっかりと飲んでいたよ」と言われてしまった。飲んだのを覚えていないのである。ああ、情けない。
 何時頃だったのだろうか。今頃2ヶ月以上前のことを思い出して書いているので終わった時間の記憶がない。ただ飲み疲れをしてついボーッとしているような時間だったという記憶があるのできっと遅かったのだろう。その晩の記憶はそこで終わった。

 翌朝、専属気象予報士の予報のとおり、天気は晴れ。
 いつもならばおいしい朝食を食べられない人もいるのだが、今年は(たぶん)全員が朝食にそろっていたかと思う。私も快調だ。早起きして既に鳥見に行って来た人もいる。
 ここで気づいたことがある。そう、新年会のレポートを順番の北○さんにお願いするのをすっかり忘れていたことだ。今更ながらと思いながら、北○さんに恐る恐る「北○さんにお願いするのすっかり忘れていました。ハハハ。」と言ってみた。北○さんの困惑した表情は予想どおりであった。ということで、責任をとってレポートはこうして私が書くことになったのである。

 荷物をまとめ、近くを散策することになる。松田さんやYさんが以前から歩いていたという会場の近くの別荘地に行くこととなった。
 森にはまだけっこう雪が残っている。キリッとした空気と陽光がとても気持ち良い。1月だというのに意外に暖かい。昨晩あれほど飲んでいたのをすっかり忘れたように全員が散策を楽しんでいる。とてものんびりした野鳥研らしいミニ観察会だ。

 途中、カラ類のかわいい動きを見ながら、落葉樹の多い別荘地にいくと誰かがアカゲラをみつけた。遠かったが樹木の枝を移動している姿をしばらく観察することができた。鮮やかな赤がとても新鮮で美しい。
 マヒワが遠くのヤマハンノキに群れている。その実を食べているようだ。エサが不足するこの時期、自然のさまざまな恵みの在処を彼らは、人間よりはるかに知っている。 昨年の秋、T氏とともに鳥の気持ちになって木の実を食べ尽くそう、と試みたことがあった。ムラサキシキブ、イヌブナ、マユミ、フサザクラ、クサギ、アワブキ、エゴノキ、ダンコウバイなどいろいろ食べてみた。その中にはとても食べられないようなものもあったが意外だったのがムラサキシキブのデザート系の味。さすがにイヌブナはおいしい。ダンコウバイはクスノキ香が強くてだめ。エゴノキはえごい(方言?)。マヒワが食べてたヤマハンノキはなかったが同じ仲間のヤシャブシの実は、さすがに小さな種なのでボリューム感はないが、フサザクラやイヌブナと共にその味は確かに脂肪に富んだ「洋酒のつまみ系」の味がした。
 話が大きくそれてしまった。言いたかったのはマヒワたちはそれを大昔から知っていたこと。あらためて自然に生きるための彼らの経験と研ぎ澄まされた能力を感じるのである。

 そして後半、誰かがテングチョウを見つけた。テングチョウは成虫で越冬するので暖かい日は真冬でも日なたぼこをする姿を見ることができる。でも大寒に近い1月に見られるのは珍しい。
 3〜4kmほどを2時間くらいかけて歩いたののんびりと楽しい散策だった。トロールの森に戻り、そして今年の新年会はそこで解散となり、帰路についた。

 最後に、トロールの森のWさんご夫妻には去年に引き続きいろいろとご配慮をいただいて、ほんとに楽しいひとときを過ごすことができたこと、心から感謝します。ありがとうございました。

※最後の片づけ、細心の注意を払ったはずの生ビールは、なんと、10L弱残ってしまった。また失敗した。そして来年の新年会に向け、次は何リットルにするか一年かけてまた悩むのである。

<関連リンク>

「しもつかれ」
 http://www.bekkoame.ne.jp/i/ga2273/
「八街産落花生」
 http://www.masuda-shop.co.jp/yachimata.html
「のっぺ汁」
 http://www.naash.go.jp/kenko/kyusyoku/rental/kyoudo/siryou_ibaraki.html#1

 

【報告: IT】
【写真: KY、IT 】


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