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6月13日(日)
とうとう2回目のレポートになった。前に担当したのが第4回、今回は第44回である。その間いろいろな場所に連れて行ってもらい、本当に楽しませてもらったと思う。皆さんに、そして日光の自然に感謝。
さて、今回は中禅寺湖南岸の阿世潟だ。2年前の6月に行った場所だが、緑がきれいで、たくさんの生き物に出会うことができたところである。今回も楽しみだ。
いつものように木彫りの里に集合。当会にしては出席者がやや少なめだが、今回はKYさんが会員として初めて参加された。簡単な紹介の後、さっそく車に分乗して立木観音駐車場に向かう。ここでMさん夫妻、Cさん一家と合流し全員集合となった。
中禅寺湖畔まで来るとさすがに少し肌寒い。念のため上着をザックにつめこみ阿世潟に向かい歩きはじめた。今日は気温が低いせいかエゾハルゼミの鳴き声があまり聞こえない。前回より鳥影もうすいようである。それでも、キセキレイ、ヒガラ、ゴジュウカラと観察しながら歩いていると、S(YS君)が何かのペリットを拾ってきた。見るとカモの羽毛が入っている。この時期であればマガモだろうか、それにしてもこの場所でカモを捕食したのはいったい誰?松田さんの話しではやはりオオタカではないかとのこと。中禅寺湖畔にオオタカ、日光の自然は本当に奥が深い。
砥沢まで来るとアオゲラが出現、スコープに適当な距離に止まってくれた。近くでセンダイムシクイ、遠くにキビタキ、オオルリの声がする。イタリア大使館別荘を過ぎて、ようやくエゾハルゼミも鳴き出した。カジカガエルの声もする。木を見ながら、花を見ながら、虫を見ながら、水の中を見ながらゆっくり進む。やはり鳥は少なめだが、カラ類、ゴジュウカラ、キバシリ、アカゲラ、コゲラなどが姿を現してくれた。遠いもののキビタキの囀りはずっと聞こえている。
このコースに何つがいが営巣しているのだろうか?前回のように近くに出てくれないのがちょっと残念。でもこの森は緑がきれいで本当に気持ちがいい。鳥が少ないからと急いで通りすぎてしまうのはもったいない。皆も思い思いに行動して楽しんでいる。まあ、こんな自然が豊かな場所に来て、この会の会員に早く行こうというのは無理というもの。駐車場を出発してから約2時間、ようやく阿世潟近くまで来た。
阿世潟には先客がいるらしいというので、前回と同じ手前の浜で昼食となった。遠くの水面にオシドリがいる。上空を旋回している猛禽は、残念トビだ。気がつくとI氏がチョウのそばに寝転がって写真を撮っていた。あんなふうにチョウに近づくのかと一同感心。彼は今回ツマジロウラジャノメという珍しいチョウの写真を撮ったとか。
休憩後もと来た道を戻る。前回印象的だった怪しげなギンリョウソウがたくさん咲いている。来た時と同じようにゆっくり歩いていると、前のほうでエゾムシクイが餌をくわえているという。近くに巣があるのか、何回か出てきてくれて姿を確認することができた。
途中、S(YS君)がカジカガエルを捕まえた。見ると体長4cm程の雄と思われる。雌はもっと大きくて夜にならないと姿を現さないそうだ。色はじみだがかわいい顔をしている。後で聞いたら独特の臭いがあるとか、残念確認しなかった。水にもどしてやると泳がずに石の間でじっと固まったようになってしまった。こうなると保護色でまるで石と見分けがつかない。なるほどなかなか見つからないわけだ。
立木観音の駐車場までもどり、キセキレイの声を聞きながらここで鳥あわせ。鳥の数は少なかったものの、日光の自然を十分楽しむことができた一日であったと思う。皆さん、ありがとうございました。
【報告: YH】
【写真: TK、IT、YR】
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