日光野鳥研究会

第42回 観察会 報告

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日時: 2004年5月16日 9:00〜14:00
場所: 日光滝尾神社
参加者: 龍ヶ崎BWC: 30名
日光野鳥研: 23名

【日光滝尾神社】

確認できた鳥: シジュウカラ・カワガラス・キセキレイ・エナガ・コゲラ・ドバト(羽)・ミソサザイ(声)・ツツドリ(声)・オオルリ(声)・キビタキ(声)
観察できた花: ラショウモンカズラ・チゴユリ・エンレイソウ・オトコヨウゾメ・トチノキ・マムシグサsp
観察できた昆虫: スジクワガタ・カゲロウsp幼虫・ガガンボsp幼虫
観察できた両生類: カジカガエル(声)・タゴガエル(声)
観察できた甲殻類: サワガニ

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます


参考:5/16の日光市内の気温と湿度のグラフ

(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−


5月16日(日)

 稲荷川下流?聞き慣れない地名に一瞬どこ・・・。
 幸いにも、観察会案内に地図が添付されていたので、場所の確認は出来たが日光に住んでいながら解からない地名はたくさんある私です。
 行きがけにコンビニで昼食を買い、集合場所の稲荷川下流域へ向かう。舗装道路もダートに変わり、この辺かなと思いながら進むと道が狭くなりそれらしい場所が無い。おかしいと思い引き返すと左に人影発見。
 キャンプ場には、すでに松田さんやIさん達がいて朝の挨拶。「ご無沙汰しています」おはよう御座います。炊事場にはいろりに火が焚かれ、五月の雨模様の天気には何とも焚き火が暖かく感じた。
 まもなく会長はじめ参加者全員が集合。会長と松田さんの挨拶後、9時10分、龍ヶ崎BWCの方との待ち合わせ場所、滝尾神社へ向かう。龍尾光徳水神社前の駐車場に着くと雨が多少強くなった。
 龍ヶ崎BWCの方のバスが湯元を出発したとの連絡が入り、到着までの時間を稲荷川右岸や道路沿いを散策。あいにくの雨で鳥はあまり移動していないようすだ。
 道端には、エンレイソウやチゴユリ、ラショウモンカズラなどの花や水生昆虫のガガンボやカゲロウ、サワガニなどを観察。突然、鳥影発見…雨にけむり雨のしずくが木の葉をたたき確認できない。靄にかすみシルエットだけの観察。経験の浅い自分には、何の鳥やら正体不明。どうやらエナガのようだった。
 滝尾神社への参道横の道路沿いは、樹齢100年を越える杉やトチノキ、モミの老木が多く、樹木の観察も楽しめる。また林床には、反日陰を好む植生も多く植物観察も同時に観賞できる。この付近は日光でも人の少ない静かなお勧めの観察コースである。
 鳥影が少なく、自然に目線は地面に近づき、シドキや正体不明のきのこを観察していると、バスが到着するとの連絡が入り滝尾神社の駐車場に戻る。

 駐車場に戻り、程なく龍ヶ崎BWCの方のバスが10時30分湯元から到着した。
始めに、会長と松田顧問の歓迎の挨拶があり、続いて龍ヶ崎BWC海老原会長の挨拶があった。会は設立9年目になり、今回は30名の参加で、昨日は湯元温泉に泊まり戦場ヶ原の観察会楽しんだ様子だった。話の中でクラブ名の字が現在「竜」を使っているが、龍ヶ崎市役所から、「龍」に変更出来ないかとの申し出があり検討中との事で有るとの話があった。
 龍の字は現在簡略化され「竜」の字が使われているが、日光でも「雲龍渓谷」「竜頭の滝」リュウの字で何となく親近感を感じた。

 当初の予定は、雲龍渓谷沿いの観察予定であったが、雨の為予定コースを変更し近辺の滝尾神社に10時45分総勢53名、滝尾神社を目指し雨の中を観察会に出発。
 道路沿いを観察時、龍ヶ崎BWCの皆さん、杉の巨木に関心を示し、又苔むした石や野草にも関心が有る様子だった。雨足はさらに強くなり鳥の姿は確認できず、途中道路を左折し、緩やかな上り坂道を滝尾神社の裏手へと向かった。
 11時15分、神木(三本杉)のある拝殿本殿に着くころはさらに雨足が強くなり、野鳥の姿、今日は無理の様子であった。石段を下り程なく駐車場に着き、11時30分昼食予定の稲荷川下流域に向かう。

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 先行の我々がキャンプ場に着くと、いろりの横にはブルーテントが張られ、焚き火には特製のけんちん汁が美味しそうな匂いとともに湯気をあげて待っていてくれた。
 龍ヶ崎BWCの皆さんは、バスが途中までなので、11時55分キャンプ場到着。雨足の強い中いろりを囲み昼食となった。五月雨で体が冷えてせいか皆さん焚き火で暖を取りながら、野鳥研特製けんちん汁に満足そうであった。又、当会員差し入れの竹の子の煮付けや、山菜などを食べしばしのだんらんが続いた。

 昼食も終わり、それぞれに鳥の話がはずむ。龍ヶ崎は平野部で山が無いためか、山の鳥に関心があるようだった。日光の川原では一般的に見られるキセキレイや沢の無い平野部には見られないミソサザイ、カワガラスなどの渓谷沿いの鳥を観察できるかと期待していたのに、と残念がっていた。
 一方我々は、山間部では観察できないタゲリを見たいと話すと、周辺にたくさんいてさほど珍しい鳥ではないなど、野鳥の分布や住み分け地域の広さを感じ取れる話でもあった。13時10分、海老原龍ヶ崎BWC会長のお礼の挨拶で解散となり、龍ヶ崎の皆さんは帰路についた。
 皆さんの帰った後、片付けとテントの撤収を済ませ観察会終了。お疲れ様でした。
 今回の交流観察会は、各地野鳥の分布や環境により、野鳥の種類や住み分けの話が聞けて非常に参考になりました。でも話の中で戦場ヶ原のオオジシギや山間部に見られる猛禽類やオオルリ、コマドリなど、姿や声のきれいな鳥たちが見られる環境の日光地区はやはり良い所だと思います。
 最後に、今回も企画、連絡、けんちん汁担当をしていただいた役員の皆さん有難う御座いました。又楽しい企画期待しまして御礼申し上げます。

【報告: OJ】
【写真: ST、IT】


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