日光野鳥研究会

第40回 観察会 報告

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日時: 2004年3月21日 9:00〜14:20
場所: 日光だいや川公園
参加者: 19名

【奥日光】

確認できた鳥: コガラ、シジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラ、エナガ、ゴジュウカラ、ホオジロ、ミヤマホオジロ、カシラダカ、ツグミ、シロハラ、マヒワ、カワラヒワ、ベニマシコ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイ、ジョウビタキ、キクイタダキ、ダイサギ、カワアイサ、カルガモ、アカゲラ、アオゲラ、コゲラ、カケス、ウグイス、オオタカ、キジ、トビ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、イワツバメ、キジバト、イカルチドリ(鳴き声のみ)
観察できた羽: カケスヤマドリ、ドバト、キジ、トラツグミマガモ
観察できた木、花: ダンコウバイ、ヤマハンノキ、イヌコリヤナギ、マンサク(栽)、ツノハシバミフサザクラアズマイチゲキクザキイチゲウグイスカグラヤマエンゴサク、カキオドシ、スギナ(ツクシ)、ウメ(栽)、ヤシャブシ(蕾)、オオイヌノフグリ、タチツボスミレ、リュウキンカ(栽)、セイヨウタンポポ、アブラチャン(蕾)、ニワトコ(蕾)、アブラナ科sp
観察できたほ乳類: ニホンリス
観察できた糞: イタチorテン
観察できた菌類: ツチグリ
その他 ペリット(魚・ヤマセミのものか?)

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます


参考:3/21の日光市内の気温と湿度のグラフ

(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−


3月21日(日)

 春分の荒れた天候から一転して観察会ならではの快晴にめぐまれ、雪を頂いた女峰連峰が正面に我々を迎えてくれた。

園内地図

 日光だいや川公園は、「日光の自然と悠久の歴史・文化へのいざない」を基本テーマに日光地方生活圏における広域レクレーション活動の拠点として位置づけられた広域公園です。オートキャンプ場、フィールドアスレチック、パークゴルフ場、植物園などを設置し、子供からお年寄りまでスポ―ツが楽しめることが出来ます。まだ拡張整備中です。また、いろいろなイベント(そば祭り)など開催されます。昨年、7月初めに栃木県内では珍しくなったヤナギランの群落の植栽が確認されました。

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 早速、本日の担当者Yさんから予定等の説明がありスタートしました。その際、本日のレポート作成担当を指名されついに来るべきものが来たかと緊張しました。
 入口には咲き始めたばかりのダンコウバイが迎えてくれまた。芝生の広場へ行くと、セグロセキレイ、ハクセキレイが出迎え、ステンレス製の滑り台の鏡面に映った自分の姿の相手と戯れていた。
 公園の北側には大谷川が流れており、この南岸の土手沿いに歩きます。大谷川の藪を見おろせるため、バードウオッチには最適なコースです。早速、ホオジロとミヤマホオジロが出現。公園側の藪でエナガが盛んに地鳴きしていました、尾羽が「し」の字に丸まっており、エナガの巣(球状)のせいで曲がっているそうです。
 そんな時後ろの方で、「ちょっと確認してください」との声でみんな戻り双眼鏡で遙か遠く数Km先の檜の梢をみると白い腹部を持った鳥を確認。フィールドスコープで確認していただくとオオタカに間違いないとのこです。最初に発見したAさんの眼力に感嘆しました。

 また土手を歩き始めると、フィフィの鳴き声のジョウビタキ(♂)が河原の藪の中に綺麗な姿を確認。また数百m先の土手の斜面にキジ(♂)を発見。上空には3羽の鳥が白い羽をひろげ輪を描きながら頭の上を通り過ぎる。青空と真っ白な羽のコントラストが見応えあり、首をすくめて飛ぶ姿からダイサギだそうです。土手から河原へ降りてゆくと河原に面した梢に、真っ赤なベニマシコ(♂)を確認する。

 復路は、オートキャンプ場の中の道を戻る。道ばたにウグイスカグラがもうピンクの花を付けていた。小川のほとりのはカキオドシと土筆が数芽あった。対岸の梢の先でジーと鳴き声、声の主はカワラヒワでした。満開の梅の花を眺めつつトレーラーハウス前で離ればなれになったメンバーを待っている間、日当たりの良い木にマヒワの群を、その近辺に2羽のコゲラが一本のコナラに上下で虫探しをしていた。
 そのとき、真上の檜の梢にキクイタダキの、あのトレードマークの黄帽子を確認。思うようにウォッチャーの目の前に出て来ず、眺めていると首が疲れた。先ほどのマヒワの群が地面におりて餌を探している。
 緑の相談室手前の木の下で白い花を見つけたが、寒いせいか背丈がのびていない。アズマイチゲキクザキイチゲです。スコープのアップで見るイチゲも面白かった。

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 さあ、お昼の時間です。今回もSさんの手作り料理を頂戴しました。今日のお薦めは、栃木県の唯一の料理で「シモツカレ」です、とてもおいしくお代わりしていただきました。今後も期待してます。

 午後から薄曇りとなり、ちょっと肌寒くなりました。今度は日光寄りの土手を行きます。早速、ホオジロのつがいが草むらの中に、マヒワの群が、河原との間の木々を飛びまわっていた。
 土手の傍らに、茶褐色の羽の残骸を発見。2週間前は残雪の下で発見できなかったとのこと。はて、羽の特徴から被害者の推理。どうやら、羽の形、色合いからヤマドリの雌となりました。次はホシをあげることです。これだけの美食家はやはりオオタカではないかと一件落着しました。堰堤の突端まで行くと、また、河原に、面した灌木の先にベニマシコのつがいがいました。
 土手を降りて公園内を行くと、目の前のコナラの幹にアオゲラが、その横の木にアカゲラを発見した。しかし後続が来ない、その理由は、魚の骨の入ったペリットを発見し、その食べ主の話題で盛り上がっていたとか。松田顧問の推論では、ヤマセミではなかろうかとの結論だそうです。

 広場に戻り、鳥合わせです。鳥はYさん、花・木はIさん担当でした。
 その際、クルミの話。クルミの殻をYさんJr.が沢山拾って来ており、食べた痕跡から食べ主の推測。その解説によると、リスは、前歯で真ん中から綺麗に割って食べる、アカネズミは、クルミの脇を綺麗に穴を開けてたべるそうです。ベテランほど開ける穴は小さいとか。また、カラスは、クルミを空中から落として粉々に割って食べるそうです。まだ日光のカラスにはその文化が伝達していないそうです。

 今回の日光だいや川公園は、沢山の自然の木々を、元の状態で保存してあり、人工の植木は最小限に押さえており、また後ろに大谷川を控えており自然が沢山残されています。情報によれば、レンジャク類も渡りの際に確認されており、結構沢山の鳥を間近に確認できなお平地で安心して観察できバードウオッチングとして適当な場所ではないでしょうか。

<参考>日光だいや川公園

日光連山の雄大な景観を楽しめる公園。広々とした芝生広場や生物をモチーフとしたフィールドアスレチック、そしてオートキャンプ場は家族連れに大人気!(栃木県公式HPより引用)

住所:今市市瀬川733−3
連絡先:日光だいや川公園:0288-23-0111
    オートキャンプ場:0288-23-0201
交通:今市I.Cから約4km、車で約10分・東武上今市駅から約2km、車で約5分
休業日:各種施設は毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
入場料:無料

(参考ホームページ)
栃木県公式HP「日光だいや川公園」
イサイズじゃらん全国観光スポットガイド日光だいや川公園
CAMP GUIDE(個人ページ)「日光だいや川公園オートキャンプ場」

【報告: BT】
【写真: ST、IT】


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