日光野鳥研究会

第37回 新年会・観察会 報告

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日時: 2004年1月18日 9:30〜12:00頃
場所: 日光乗馬クラブ〜日光小倉山森林公園「野鳥の散歩道」
参加者: 25名

【小倉山周辺】

確認できた鳥: ダイサギ、トビ、ハヤブサsp、アオゲラ、コゲラ、ヒヨドリ、モズ、カワガラス、ジョウビタキ、ツグミ、キクイタダキ、エナガ、コガラ、ヒガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、カワラヒワ、マヒワ、シメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
観察できた昆虫: ゴマダラチョウ(越冬幼虫)

この色の種名をクリックすると写真がご覧いただけます


参考:1/17・18の日光市内の気温と湿度のグラフ

(グラフは日光市内のもので観察地の気温・湿度とは大きく違います)


−写真をクリックすると別ウィンドーに写真が拡大されます−


1月17日(日)・18日(土)

 まずはお詫びを申し上げなければなりません。
 ひとつめ。本当は、参加申し込みをしていませんでしたが(昨年同様)、なにやら「酒池肉林」の気配が充満していたため、特に酒の匂いに負けてしまい、飛び入りで参加させていただきました。幹事の方々、いつもすいません。
 ふたつめ。レポート担当を言い渡されていたんですが、すっかり「のんべえモード」全開になってしまい、新年会も翌日の観察会もレポーターの目で見ておくことを忘れました。ごめんなさい。書き漏ればかりだと思いますが、おかげさまで個人的にはとても楽しめました。
で、当日。まじめなバードウォッチャーである私は、もったいないので早めに入って鳥を見ておこうと思い、お昼前、東京を出ました。あせるあまり朝から食事もとらず、特急にもぎりぎり駆け込んだので、お弁当さえ買いませんでした。
日光でさっそく松田さんとSさんと合流し、3人で小倉山遊歩道周辺を、昨年のおさらいをするように歩きました。「きっと明日もみんなふらふらしながら歩くんだろうね」なんて笑いながら。
 荷物をとりにもどる松田さんと別れ、Sさんと、まだ時間があるからということで乗馬クラブ、松屋敷まで足を延ばすことにしました。乗馬クラブで、昨年見つけたノスリの巣を確認しにいったんですが、なくなっているようす。そこでしばらくほかの鳥の気配を探していると、Sさんが、堆肥の上に鳥を見つけました。なんだ、ツグミですよ、と軽く流していると、その右に、後ろ向きの白っぽい鳥。かわいいお尻を向けているのですが、一心不乱に堆肥をほじくり返しています。ということで、これ、トラツグミでした。私は、約10年ぶりくらいに見た鳥でしたので、大感激です。前置きが長くなりましたが、翌日の観察会で、「見られますよ」と断言したのに見られなかったお詫びを、ここでしたかったのでした。彼は(彼女は?)かなり堆肥置き場に固執して、一心不乱に餌を探していたので、翌日も見られるはずと踏んでいたんです…。

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 新年会はFシェフの腕によりをかけた秀逸の品々に加え、みなさんの差し入れ料理などが並び、なんと豪華な。Fさん(会長)はなんと朝3時に起きてこの料理の仕込をし、そのまま材料の調達に出発されたとのこと。その獲物=鹿のフィレ刺し・レバー刺し、そしてニジマス料理、さらに日光ビールなど日光ならではの味覚が並びます。そのほかオードブル、生牡蠣、角煮、砂肝を使ったおつまみ、そしてバナナケーキなど、前菜からフルーツまでのフルコース。テーブルに乗り切っていませんでした(が、私は飲みにほぼ専念してしまい、どんな料理があったか、記憶が飛んでいます。来年は鳥あわせのほかに、「料理あわせ」、「酒あわせ」もあるといいと思います)。さらに宴たけなわのときに、これでもか、という料理登場。薪ストーブの炭で焼いた、鹿のスペアリブの焼肉でした。

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 料理やお酒だけでなく、カービングの作品や、古本店で仕入れてきた「獲物」の披露もありました。
 昨年の新年会は、一部のかたがたが、ずいぶん夜更かしされたとのこと。松田さんが「古くから知っている間柄でもないのに、よく話が続くねえ」と、感心されていましたが、今年もそんな感じでした。いったん、夜12時(でした?)一次会終了の後、ラウンジで、会が始まってから撮りためてある写真のスライドショーが始まりました。緑の季節の写真を見て、「早くオオルリみたいなあ」という方、「○○さんずいぶん若いね」などもらす方など、みなさん愉しまれていました。私は、JちゃんとMちゃんと、少々じゃれあって遊んでしまいました。親御さんの方々、お嬢様おふたりを夜更かしさせてしまい申し訳ございませんでした。そして、3人で、先に寝てしまったSさんを起こしに襲撃してしまいました。お休みのところごめんなさい。で、その後、夜も更けて解散。

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 そして迎えた朝。私は飲みすぎもいいところで、二日ヨイではなく、まだ酔っ払っている状況のまま朝食をいただき、そのまま観察会になりました。今年の観察会コースは、小倉山遊歩道ではなく、前日にSさんと見たトラツグミの現場へ。この日、天気予報では山沿いは積雪、ということだったので、日光も大雪かなと半ばあきらめていたんですが、なんと日光野鳥研の法則?どなたか強烈な晴れ男晴れ女がいらっしゃるようです。すばらしい好天に恵まれたこともあり、さらにうららかな陽気と宴の余韻でなのか、一堂なかなか歩が進みません。列が長〜くのびていました。
 乗馬クラブでは、トラツグミを結局発見できず、かわりにアオゲラ、ホオジロ、カシラダカ、モズや、カラの混群(キクイタダキも混じっていましたが、ご覧になった方は少ない?)などを観察しました。このあたりから、前後に伸びた観察会一行の列はさらに長くなり、後ろにいらしたYさんはハヤブサのような鳥を見つけたとのことでした。私は前の方にいたのですが、そんなこと耳に入ってこないほどです。
 それにしても気持ちのいい天気でした。男体山などの山々が山頂までくっきりと望めました。ゆったりとした日光野鳥研ならではの観察会が続きます。

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 今度は、小倉山遊歩道を下って、昨年ベニマシコが見られた橋へ。今年は観察できませんでした。個人的な印象ですが、昨年に比べて小鳥類が少ない感じでした。昨年は、ミヤマホオジロやマヒワなどが群れで動いていたのですが、今年はマヒワも声が聞こえた程度です。
 この後、昨年同様、エゾエノキの下で冬を過ごしている蝶(注:ゴマダラチョウの幼虫)を探し、そしてシャトールイーズに戻りました。シャトールイーズ周辺でも、まだゆったりとそれぞれが何か探しながらふらふら歩き回っています。上でなく下を見回している人は、たぶん鳥の羽を探しているのでしょう。畑でホオジロをゆっくり観察しているひと、シャトールイーズのオーナー、福田さんが作ったオブジェを鑑賞するひとも。

 そのうち、Iさんが「それではそろそろ鳥あわせでもしますか」と切り出しました。この「鳥あわせでも」という表現が、日光野鳥研らしくってとても和みました。一種でも多くの鳥を見よう、とかそういう力みがないんですね。みなさんとても自然体に観察会を愉しんでいらっしゃいます。私も久々に日光野鳥研の観察会を楽しみました。ありがとうございました。次回の観察会、いや、今年もいろんな出会いがありますように。それでは、また日光でお会いしましょう。

【報告: TA】
【写真: IT、MM】


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