
2000年1月22日の朝、最低気温は−6℃ながら快晴無風、絶好の探鳥日和、定刻の8時半にシャトールイズに集合したのは8名。目的地は予定の半月山方面が積雪のため無理と言うことで急遽、雲竜渓谷への途中にある稲荷川展望台に変更した。会長車と副会長車に分乗させてもらって出発だ。
途中、滝尾神社からの山道に雪はほとんどない。ゲートを過ぎた辺りから、フロントガラスを通して空中に漂うダイヤモンドダストがキラキラと光って美しい。
9時半前に稲荷川展望台に着いた。前面に広がる女峰岳、赤薙山の銀白色の景観に圧倒されて私は思わず「すごいなあ」と声を上げた。

鳥は見当たらない、鳴き声もしない、しばらく沈黙が続いた。と飯村さんが「ノスリがいるぞ」と呟いた。言われた方を双眼鏡で一生懸命探すが、さっぱり判らない。スコープで見せて貰ってやっと確認できたが、飯村さんの目の良さには吃驚した。ところがもっと驚いたことに、遙か千メートル以上もあろうかと思われる赤薙山稜線下の雪原に「シカがいる」と会長が言う。私の目には黒い点としか見えないもので、只ただ恐れ入った次第だ。
ノスリは2羽いた。3羽かも知れないが、岩肌の木に止まると背中の褐色模様が背景に溶け込んで直ぐ見失ってしまう。しばらくはあちらの1羽、こちらの1羽と目を凝らしながら楽しんだ。

私たちの頭の上を1羽のハギマシコが飛んでいった他は、ゴジュウカラのさえずり、コガラのささやきなど、鳥たちの春を思わせる活動もあった。
12時近くなって鳥たちの動きも静かになってので、展望台を後にした。
ゲートまで降りてくると、これから合流しようと登ってきた青柳さんと出会い、いっしょに下山することになった。そば屋で昼食の後、シャトールイズに戻って車を降り、今度は徒歩で小倉山麓「しらがいしばし」を中心にウォッチング。土手の茂みではカヤクグリが盛んに鳴いていた。

2時半過ぎウォッチングを終えて、シャトールイズでは本日早速入会された青柳さんの紹介の後、本日の成果の確認をしあい、次回の観察会などについて話し合って解散となった。
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